[ロサンゼルス 19日 ロイター] -2013年の北米映画興行収入は、高額予算の大作が期待外れに終わったこともあって伸び悩んでいたが、8月以降に盛り返し、2年連続で過去最高を更新する見通しとなっている。調査会社レントラックによると、7月26日までの米国とカナダの映画興行収入は、前年比0.3%減に落ち込んでいた。「アイアンマン3」や「怪盗グルーのミニオン危機一発」などはヒットしたが、ディズニーが巨額の予算を投じた「ローン・レンジャー」が不発に終わるなど、鳴かず飛ばずの大作が続いたことが背景。しかし、8月に入ると、ホワイトハウスの執事として働いた黒人男性を描いた「大統領の執事の涙」や、ソマリア沖で起きた海賊ハイジャック事件を基にした「キャプテン・フィリップス」など、予想外のヒットになった作品の登場で、北米興行収入は昨年を上回るペースにまで挽回した。ジョージ・クルーニーがベテラン宇宙飛行士を演じた「ゼロ・グラビティ」は、制作費が約1億ドルとされるが、年間興行収入ではすでに、同作の1.5倍以上の予算が投じられた「スター・トレック・イントゥ・ダークネス」や「ワイルド・スピードEURO MISSION」を上回る6位につけている。映画スタジオの推計などに基づくと、1月1日から12月15日までの北米映画興行収入は、前年同期比0.4%増の101億6000万ドルとなっている。© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.