あの頃、ほとりにいたすべての人に。十八歳の夏物語 第 26 回東京国際映画祭コンペティション部門出品 第 35 回ナント三大陸映画祭コンペティション部門出品 金の気球賞(グランプリ)&若い審査員賞 ダブル受賞! 第 17 回タリン・ブラック ナイト映画祭コンぺティション部門出品 最優秀監督賞受賞! 第 43 回ロッテルダム国際映画祭オフィシャルセレクション正式出品1/18(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー! 映画やドラマで快進撃が続く若手人気女優の二階堂ふみが、避暑地でひと夏を過ごす 18 歳の主人公を好演 した、主演最新作『ほとりの朔子』。『ヒミズ』で第 68 回ヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤン ニ賞(新人賞)に輝き、『脳男』、『地獄でなぜ悪い』、『四十九日のレシピ』などの、エキセントリックな役 柄が記憶に新しい彼女。本作では、小粋なリゾートファッションをまとい、みずみずしい表情とまぶしい肢体で、子供以上、大人未満のヒロイン像を体現した。 また、知的で美しい叔母・海希江役に鶴田真由、朔子と交流する高校生・孝史役に新進俳優の太賀。その他、古舘寛治、大竹直、志賀廣太郎ら劇団青年団の実力派俳優陣が脇を固めた。メガホンを取ったのは、第 23 回東京国際映画祭日本映画・ある視点部門作品賞や、第 15 回プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞した『歓待』の深田晃司監督。本作にプロデューサー兼女優として参加した杉 野希妃とは、2 本目のタッグとなった。すでに本作も、第 26 回東京国際映画祭コンペティション部門で上映 されて話題となり、第 35 回ナント三大陸映画祭では、グランプリにあたる「金の気球賞」と「若い審査員賞」 をダブル受賞し、熱い視線を浴びている。本作のキーワードは“ほとり”。大人と子供のほとりに佇む朔子は、大人たちの小さな秘事や、震災の傷跡 を垣間見て戸惑いながらも、気がつけば、ほのかな恋心に心を揺さぶられていく。その揺れは、まるで湖に美 しく広がる波紋のようだ。そんな 18 歳ならではの繊細な心のひだを、深田監督は丁寧にすくい上げた。また、 エンディング曲"Au Revoir l'ete"をはじめ、音響、音楽を手掛けたのは、NY で活動中の Jo Keita。朔子が体 験するひと夏の経験を、無国籍でアンニュイなテイストのメロディがリリカルに縁っていて、とても心地良い。朔子:二階堂ふみ NIKAIDO Fumi1994 年沖縄県出身。2009 年、役所広司監督作品『ガマの油』で映画デビュー。 2011 年、『劇場版 神聖かまってちゃんロックンロールは鳴り止まないっ』(入 江悠監督)で映画初主演。同年、園子温監督『ヒミズ』で、日本人初となるヴ ェネチア国際映画祭の最優秀新人俳優賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞 を受賞。その他の主な出演作は、『悪の教典』(12/三池崇史監督)、『脳男』 (13/瀧本智行監督)、『地獄でなぜ悪い』(13/園子温監督)など。独自の 存在感と演技力を持つ、今最も注目を集める女優である。2014 年は、『私の男』 (熊切和嘉監督)、『渇き。』(中島哲也監督)が公開を控えている。海希江:鶴田真由 TSURUTA Mayu1970 年神奈川県出身。1988 年「あぶない少年II」(TX)でデビューして以来、 映画、ドラマ、舞台など幅広く出演。品格と知性を感じさせる演技で幅広い層 から支持を得ている。主な映画出演作は『梟の城』(99/篠田正浩監督)、『半 落ち』(03/佐々部清監督)、『GOEMON』、(08/紀里谷和明監督)、『沈ま ぬ太陽』(09/若松節朗監督)、『めめめのくらげ』(13/村上隆監督)、『さ よなら渓谷』(13/大森立嗣監督)など。1996 年に『きけ、わだつみの声』(出 目昌伸監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。1993 年東京都出身。07 年に映画『バッテリー』に出演。同年、映画『那須少 年期』で初主演し、その後、08 年に映画『ひゃくはち』、『青い鳥』、09 年 に映画『真夏のオリオン』、『RISE UP』10 年に映画『孤高のメス』、『さん かく』、11 年に映画『スイッチを押すとき』、『アントキノイノチ』、12 年 に『桐島、部活やめるってよ』など多数の映画作品に出演。13 年には大河ドラ マ「八重の桜」に徳富蘆花役で出演、2014 年は『sala』、『私の男』、『マン ガ肉と僕』、『MONSTER(仮)』など出演映画の公開が続く。STAFF監督/脚本/編集/コプロデューサー:深田晃司 FUKADA Koji1980 年生まれ。大学在学中に映画美学校3期フィクション科に入学。2001 年 初めての自主制作映画『椅子』を監督、04 年アップリンクファクトリーにて公 開される。その後 2 本の自主制作を経て、06 年『ざくろ屋敷』を発表。パリ KINOTAYO 映画祭にて新人賞受賞。09 年長編『東京人間喜劇』を発表。同作は ローマ国際映画祭、パリシネマ国際映画祭に選出、シネドライヴ 2010 大賞受 賞。2010 年『歓待』で東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞受賞。2013 年 には三重県いなべ市にて地域発信映画『いなべ』を監督した。2005 年より現代 口語演劇を掲げる劇団青年団の演出部に所属しながら、映画制作を継続してい る。深田晃司監督からのコメント「海辺を男の子と女の子が歩いている。ただそれだけで、スクリーンが息づき満たされるような、そんな映画 を作りたい。大仰な葛藤も世界を単純に見せるエキセントリックな悪意も暴力もいらない。ただ、人が歩き、 話し、誰かとすれ違っていく。そのすれ違った後に残された景色に、何か見る者の記憶に触れるような余韻を 残せればと思う」 これは脚本が完成する前に書いていた檄文で、案の定というかその後は自分の言葉を自ら裏切っていく作業を 積み重ね、映画はまた別の生き物に成長していきました。しかし出発地の思いはこの映画の芯として残ったの では、と願っています。素晴らしい俳優たちのアンサンブルを楽しんでいただければ嬉しいです。プロデュース/出演(辰子)/挿入歌(こんにちは赤ちゃん):杉野希妃 SUGINO Kiki1984 年広島県出身。慶應義塾大学在学中にソウルに留学し、2005 年に韓国で 映画デビュー。2010 年に主演兼プロデュースした『歓待』(深田晃司監督)で、 ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞等を受賞。2012 年『おだやかな日常』(内田伸 輝監督)で沖縄国際映画祭の最優秀ニュークリエーター賞と女優賞、日本映画 プロフェッショナル大賞の新進プロデューサー賞を受賞。女優兼プロデューサ ーとして、多数の作品を世に送り出し、国内外で脚光を浴びる。2011 年に東京 国際映画祭で、2013 年に台北映画祭で杉野希妃特集が組まれる。『sala』(和 島香太郎監督)、監督兼主演兼プロデュース作『マンガ肉と僕』が公開待機中。写真提供 (C)sakuko film partners