1月18日。遠足の前日のようにソワソワ寝付くことのできないまま宣伝メールを送り続け、気がつくと朝を迎えていた。眠い目をこすりながら、朝の寒気をかきわけ朝9時半に劇場に到着すると、ありがたいことに開映までまだだいぶ時間があるにも関わらずお客さんの列ができている。その列は裏口を塞ぐように延びていてペコペコお辞儀しながら列のすきまを縫って入り口に向かうと、扉の脇に顔見知りの作家さんがたまたま並んでいて呼び止められる。恐縮しつつご挨拶をして劇場の中へ。 既に宣伝の相良さんは舞台挨拶の準備やマスコミ対応のため慌ただしく準備に動いていた。続々と、出演者の二階堂ふみさん、鶴田真由さん、そして杉野希妃さんも到着。役作りのために金髪になった太賀青年も姿を現し、あっという間に劇場控え室は活気に満ちてくる。皆、どこか晴れやかな顔をしている、ような気がする。 その後の、トークの詳細についてはこちらをご覧ください。https://www.facebook.com/hotorinosakuko おかげさまで満席立ち見の盛況となり、スタッフ、キャスト一同胸をなでおろした次第です。お越し頂いた皆様、本当にありがとうございました。 初回と次の回の2回、舞台挨拶を済ませ、その後は近くのカフェをお借りしてささやかながら初日乾杯を行いました。現場を支え切り回してくれたチーフ助監督から、撮影監督の根岸さん、この映画に出資しバックアップしてくれたプロデューサー陣も集まり、『ほとりの朔子』という作品が何はともあれ関係者に愛されていることを実感する。この内なる充実感が今日からはより外へ、一般のお客さんへと届いてくれることを監督としては願うしかない。 打ち上げの合間に、宣伝の相良さんからネットで好意的な感想が飛び交っていると聞く。見せてもらうと、朝列に並んでいた作家さんが監督冥利に尽きるような嬉しい感想を上げてくれていた。 打ち上げを終え、ひとり夜の宮益坂を登り劇場へと戻る。本日最後の上映が終わり、出てくるお客さんを電柱の影から見送っていると、電話が。 ドラマの撮影で今日は駆けつけられなかった古舘寛治さんからで、撮影を終えすぐに連絡をよこしてくれたのだ。新宿でちょっとだけ合流し、初日の様子を報告。喫茶店でささやかな祝杯を上げました。古舘さんはビールで、私はパフェで。 映画『ほとりの朔子』、シアター・イメージフォーラムにて上映中です。多分満足してもらえると思うので、シネフィルアジアの皆様もぜひお越し下さい。