第28回高崎映画祭最優秀新進監督グランプリ受賞の小林啓一監督『ももいろそらを』のこと『ももいろそらを』は、ここ十数年の新人監督作品のなかでも、きわめて面白くて、素晴らしい映画です。わたしは東京国際映画祭で初めて観ましたが、衝撃を受けましたね〜。上映の機会がありましたら、ご覧になってみてください。低予算で作られたのですが、それがかえって、少女たちのひたむきさ、みずみずしさを増してさえいます。主演の少女もとてもいい。たとえていえば、ヌーウェルヴァーグの巨匠、フランソワ・トリュフォーの処女作短編『あこがれ』のみずみずしさと、『幕末太陽伝』の川島雄三のインパクトある演出(『東京マダムと大阪夫人』風というべきか)とを、併せ持っているような、傑作です!