#discas#20140524#評価350年前から始まった異星からの侵略に対し、頭脳優秀な少年少女を鍛えて軍隊を作り出そうとする。残虐さと寛容さの両面を兼ね備えた少年 エンダーは救世主としての才能を見いだされ、総司令官への英才教育をされることに・・・。TV CMは最悪で、とても観る気がしなかったけれど(マーケティング担当者は阿呆野郎と言われても仕方ないだろう)、実際にはそう悪くなかった。というより、それなりに楽しめた。少年がなぜ戦闘に加われるかというと、未来では戦争に使われるあらゆる武器や機械のオペレーションが、すべてゲームのUIでコントロールされているからだ。この映画のストーリーや趣旨はどうあれ、示唆するところは、こうだ。複雑系としての過去の世界は、長い修行や多様な経験、先達からのアドバイスなしには理解することも困難だったが、ITによって管理されるようになった新しい世界は修行も経験もそれほど必要がなくて、比較的シンプルなノウハウを取得さえすれば、脳神経が柔軟で情報を吸収しやすい若者の方が明らかに戦力になる時代が来ている。そういうことだ。つまり、映画「エンダーのゲーム」は、センスがいい若者が台頭する世界(=もはや未来ではなく現在だ)の到来を意味している。そして、もはや若者ではない者(僕)が生き抜くには、より優れた頭脳を持っていると証明するか、逆に、”時代遅れな経験”を老獪さに変えて戦うかのいずれかを選ぶしかない。さもなければ、用なし、老害と嘲笑われて死んでいくだけだ。