その男が町に現れたときから異変は始まったのだった。三年ごとに消える。少女たち。奇妙な落書き。毒殺される犬。玄関に置かれたおぞましい物体。世界の終焉に向けて、操られる人々の狂乱が加速していく。焼け焦げた肉の脂、虐待される女、回転する方位磁針̶̶謎は謎を呼び秘密は渦を巻き、絶望の闇に魔王の哄笑が響きわたる。流れ着いた美女だけが魔王の正体に気づいていた。果たしてこの女、救世主か悪霊の手先か? 女の驚くべき過去が明かされたとき、壮絶な最終決戦がついに幕を開ける! 生死超越人神乱れるこの世界は崩壊するのか、それとも……。『世界で一番美しい夜』『デンデラ』の天願大介が20年ぶりに自主映画に戻った。タガが外れた天願が好き勝手に描く、まったく新しい悪の形。理解しがたいけど面白い。わかりやすいけどわからない。気持ち悪いけど官能的。これは普通の映画ではない。しかし映画の可能性がここにある。魔王 2014年/91分/カラー 原作・脚本・監督:天願大介製作:天願大介 今村プロダクション プロデューサー:天願大介,今村竑介 音楽:めいなco. 撮影:古谷巧編集:猿松細人 美術:小出憲 録音:臼井勝 衣装:千代田圭介 装飾:高橋光出演:若松武史、月船さらら、中村映里子、松浦祐也、井村昂、小林麻子、りりィ、鴇巣直樹、渡辺紘文、森幸太郎映画公式サイトhttp://namazueiga.com/maou/index.html