山根久美子2014年7月6日23時40分写真・図版 村岡恵理さん=北九州市小倉北区の北九州芸術劇場 世界中で愛されている「赤毛のアン」を、日本で初めて翻訳した村岡花子(1893~1968)の孫で、作家の村岡恵理さん(46)が7月4日、北九州市小倉北区の北九州芸術劇場で講演した。210人の聴衆を前に、祖母の生涯を写真や資料で、丁寧にたどった。 恵理さんは、花子さんの半生を描いたNHK連続テレビ小説「花子とアン」の原案「アンのゆりかご」の著者。講演会では、花子さんは幼くして長男を病気で亡くしたが、そこから「日本中の子どもたちに上質な文学を送りだそう」と精力的に翻訳に取り組んだエピソードを紹介した。 そして1939年、友人のカナダ人宣教師から赤毛のアンの原作「アン・オブ・グリン・ゲイブルズ」を託される。恵理さんは「祖母はこの本を読んで、自分の青春時代とアンの世界とを重ねた。いろんな場面が容易に思い浮かび、祖母にとっては思い出が詰まった宝箱のような本だった」と説明した。 市立文学館で7月13日まで開かれている「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」のイベントの一環。定員の約9倍の人が申し込んだ。(山根久美子)詳細は、下記までチェックイン!朝日新聞デジタルhttp://www.asahi.com/articles/ASG745JR4G74TIPE01Z.html?ref=reca