アレハンドロ・ホドロフスキー。その名を聞いてピンときた人は、かなりのサブカル通に違いない。あるいは映画『エル・トポ』(1970年)の監督といえば、どうだろう。この作品はカルトムービーの先駆けと呼ばれ、ジョン・レノンや寺山修司が、絶賛したことでも知られる。当時のヒッピー文化を背景にした、崇高にして珍奇な(!)ガンマン映画の原作・脚本・監督・主演を務めていたのが彼だった。ホドロフスキーの表現手段は幅広い。映画、演劇、現代詩、バンド・デシネ(フランス語圏の漫画)の原作、セラピストなどジャンルを超えて活躍する現代の鬼才である。6月から7月にかけて、彼自身を取り上げたドキュメンタリー映画と新作映画が、2本続けて上映されることになり、御年85歳(!)になる本人がプロモーションのため来日を果たした。■ドキュメンタリー映画と新作映画が2本続けて上映公開作の一本は『ホドロフスキーのDUNE』。ホドロフスキーが、SF作家フランク・ハーバードのヒット小説『デューン/砂の惑星』の映画化に挑んだ1975年の日々を振り返るドキュメンタリー(監督はフランク・パヴィッチ)。壮大なSF映画の制作に奔走したホドロフスキーの姿に胸が躍る作品に仕上がっている。芸術家サルバトール・ダリやミック・ジャガーをキャスティングし、音楽にはピンク・フロイドを起用するという豪華さ。絵コンテ付きの台本を仕上げるまでに至るも、映画会社との意向が合わず、『DUNE』はお蔵入り。幻の映画となってしまう。もう一本は、23年ぶりに監督を務めた映画『リアリティのダンス』。こちらはホドロフスキーの自伝的作品である。我が息子を亡き父の再来と決めて溺愛している母親、ユダヤ系ロシア人でありながらスターリンのような暴君を信奉する父親。そんな家庭環境の中で成長していく息子アレハンドロ。ホドロフスキー本人が生まれ育ったチリの田舎町トコピージャを舞台に家族の再生の物語が描かれる……。ホドロフスキーはインタビューで、この2本の映画のこと、そして宇宙の意志と合体することの大切さを語る。彼は、宇宙の分子としての人間のさらなる可能性を追求している。、、、、詳細は、下記までチェックイン!週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]http://wpb.shueisha.co.jp/2014/07/11/32655/