8月半ばも、シネフィルも忙しくなります!絶好調と言われるホン・サンス監督。(画面は第63回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品された恋愛映画『ヘウォンの恋愛日記』より)加瀬亮主演の最新作『自由が丘8丁目』も、今年度ヴェネチア国際映画祭、ニューヨーク映画祭など世界の有力映画祭に続々出品が決まって話題になっていますが、日本では『ヘウォンの恋愛日記』と『ソニはご機嫌ななめ』の2本の公開がスタートしました。世界が注目のホン・サンス監督の世界を一挙に知る良い機会です!今週は、ドキュメンタリー映画に注目です!まずは、ジャンフランコ・ロージ監督の第70回ヴェネチア国際映画祭で映画祭史上初のドキュメンタリー映画の金獅子賞に輝く偉業を成し遂げた『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』。大都会ローマでスポットライトを浴びることもなく懸命に生きる人々の人生に目を留めると、その風景の中に喜び、怒り、哀しみ、そして夢が見えてくる――。ベルドリッチ監督を含む、審査員満場一致での受賞というシネフィル絶賛の作品です。この作品と対極的な世上を描いたのが 『クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落』。世界一の豪邸を建てる計画を追いかけた映画は、リーマンショックにより、そのままその家族の転落を追いかけたという作品。異色作です。もう一本は、フィンランドで生まれた実験映画『365日のシンプルライフ』。自ら、物を買わずに一日一個のモノだけを持ち出せるルールでの生活を一年間続けてみると…。ちょうど、同時期に公開されるドキュメンタリー映画3本。それぞれが、テーマや手法は違うものの、「人生の価値、生き方を問いかける」作品になっています。ヴェネチア国際映画祭と並ぶ世界の3大映画祭カンヌ、ベルリンから日本未公開作品を選んだ「三大映画祭週間2014」もスタート致しました。アカデミー賞にもノミネートの『フットノート』や『ロンドン・リバー』など...まだ見ぬ世界の名作と出会えるチャンスです!おなじく、今週公開したのはデビュー作品で、第64回ベルリン国際映画祭2014 FORUM部門 国際映画批評家連盟賞受賞という快挙を成し遂げた日本の坂本あゆみ監督の『FORMA』。日本の才能に世界が注目!!!他にも、邦画では能年玲奈主演『ホットロード』やフランス人監督が撮った事でも話題の『TOKYO FANTASY SEKAI NO OWARI』が今週公開。また、故寺山修司監督の天井桟敷にいた山田勇男監督が大正時代の無政府主義組織を題材にした『シュトルム・ウント・ドランクッ』。故森田芳光監督らのもとで助監督を務めた堀口正樹監督の初監督作『ショートホープ』世界の原宿を舞台にした『HARAJUKU CINEMA』。太田信吾監督が、27歳の若さで自らの命を絶った友人であるミュージシャン・増田壮太さんの人生を映した ドキュメンタリー『わたしたちに許された特別な時間の終わり』などにも注目が集まっています。それでは、今週の予定はシネフィルアジアメンバーは「#予告」タグでチェックしてください。素敵な映画との出会いを…。