今週は、シネフィルアジア編集長 園田も「今年、見た中で最高の作品」と言い放った『グレート・ビューティー 追憶のローマ』が公開されました。『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』で、カンヌ国際映画祭を震撼させ審査員賞を受賞。続く、ショーン・ペン主演の『きっと ここが帰る場所』も高い評価を受け、今、世界が最も注目する監督となったイタリアのパオロ・ソレンティーノが、卓越した美学と深い感動で描き上げる巨大なる映像モニュメント作品。フェリーニの『甘い生活』と比べられる傑作として、全世界で絶賛を浴び、アカデミー賞最優秀外国語映画賞をはじめ、ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞、ヨーロッパ映画賞最優秀作品賞を受賞。華やかなレセプションやパーティーを渡り歩く日々..セレブな生活。初老の作家が忘れられない初恋の女性の訃報をきっかけに…長い間中断していた作家活動を再開しようと決意する。すべてを得ながらも、埋められない孤独と虚しさを抱えた美の探究者が、人生の旅の黄昏に追い求め、悟った境地とは…?今週は、もう一本、驚嘆の海洋ドキュメンタリー『リヴァイアサン』が公開されます。ハーバード大学「感覚民族誌学研究所」の人類学者でもある監督のルーシァン・キャステーヌ=テイラーとヴェレナ・パラヴェルが描く黙示録。二人はこれまで誰も試みたことのないやりかたで人間、海、機械装置、海洋生物といった現代商業漁業にかかわるすべてを鮮烈に、生々しく活写。カメラは網の中でもがく魚たちや、上空を飛び交うカモメの目線となり、虚空を舞い、海中へとダイブする。泡立つ波音、クレーンの軋み、波に揉まれた船体があげるうめき。圧倒的な映像と音響の奔流。今まで、見た事のなかった映像の世界を体験下さい…。他には、ガス・ヴァン・サント監督×マット・ディロンが再びタッグを組んだ『プロミスト・ランド』や「ぼくの瞳の光」のジュゼッペ・ピッチョーニ監督の『ローマの教室で 我らの佳き日々』。各国の映画では感動のインド映画『バルフィ!人生に唄えば』。台湾で大ヒット、日本でも話題となった「セデック・バレ」で描かれた「霧社事件」の真実を探るドキュメンタリー『セデック・バレの真実』韓国の人気俳優キム・ジョンフン主演の『野良犬たち』。他にも、先週から始まった、日本では未公開だった作品を紹介する「三大映画祭週間2014」からはアポリジニを描くオーストラリアの『サムソンとデリラ』カナダ映画の『ヴィクとフロ、熊に会う』イスラエル映画『フィル・ザ・ヴォイド』が上映…。エンタメ映画では超巨大竜巻に直面した人々の姿を描いたディザスターパニックムービー『イントゥ・ザ・ストーム』。日本映画では、三池崇史監督が手掛けた市川海老蔵、柴咲コウ主演『喰女 クイメ』が話題です。シネフィル的には、ベルリン国際映画祭の最優秀新人賞を受賞した熊坂出監督の『リルウの冒険』も注目。音楽は清水靖晃が手掛けております。他にも今週は、色々なスタイルの映画が溢れています。落語家の林家たい平が企画・主演・監修を務めた『もういちど』。ドキュメンタリーでは、キリスト教徒の少ない日本でも多くの人々を魅了しているゴスペルにスポットを当てたドキュメンタリー『GOSPEL 』。タイトルで内容がズバリの『 徳川埋蔵金伝説 大発掘プロジェクト 2014 将軍家の暗号』と現存の著名画家を追った『魂のリアリズム 画家 野田弘志』。「ドン松五郎の生活』の中田新一監督が横浜を舞台に撮った『MARCHING 明日へ』や、25歳の若手倉本雷大監督の青春映画『思春期ごっこ』もスタート致しました…。アニメでは、富野由悠季監督が、再び自ら手がける『ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版』と新たなシリーズでスタートする『新劇場版 頭文字D Legend1 覚醒 』の2本が公開。「#予告」でチェックを忘れずに…。皆さんも、素敵な映画との出会いがありますように…。