直木賞作家・桜木紫乃氏の短編小説「起終点駅 ターミナル」が篠原哲雄監督のメガホンで映画化されることになり、日本を代表する俳優・佐藤浩市が最果ての地で孤独に生きる主人公の弁護士・鷲田完治に扮していることがわかった。また、ヒロインの敦子を本田翼、完治の人生に大きな選択を迫るかつての恋人・冴子を尾野真千子が演じることも発表された。佐藤が演じる完治は、裁判官だったかつての自分に対する罪を償うかのように、国選弁護しか引き受けず止まったままの時間をただ生きてきたという設定。人生への悔恨を背負い、人間のずるさ、汚さを内包した役どころについて「司法に罰せられない罪。人はいくつかの他人に言えない罪を抱えながら生きている。その過ちを誰かに許してもらう事も自身で許す事も叶わず。初めてこの本を読んだ時の感想です」と話している。そして、「他人事のようにこの映画を見ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます」とコメントを寄せた。原作者の桜木氏にとっては、自著の初の映画化。それだけに、「人の心の起点と終点は、流れていく景色のなかに繰り返し現れては『明日』を生んでいきます。小説書きの終点駅が映画人の起点駅になり、物語に新たな一歩の機会をいただけたことが嬉しいです」と語り、完成を心待ちにしている。なお、撮影は8月末にクランクインし、9月末まで釧路周辺でのオールロケを敢行。完治の家は原作のイメージに近づけるため、オープンセットを建設したという。詳細は下記まで!映画.comhttp://eiga.com/news/20140911/2/