2000年のジェリー・ブラッカイマー製作、ボアズ・イェーキン監督の『タイタンズを忘れない』(原題Remenber The Titans)は、公民権法施行後も人種差別が渦巻く1971年に、教育改革によりヴァージニア州に生まれた白人黒人混合の高校アメリカンフットボールチームの選手たちが、「肌の色が違う」というだけでいがみ合いながらもスポーツを通じて互いに理解し合い、周囲の人々を巻き込みながら、奇跡を起こしていく感動のドラマだ。実話に基づくドラマで、主人公の黒人コーチをデンゼル・ワシントンが演じている。
70年代のヒットした流行歌が効果的に使用されていて、スティームの「ナ・ナ・ヘイ・ヘイ・キス・ヒム・グッドバイ(Na Na Hey Hey Kiss Him Goodbye)」などとともに、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」が流れてくる。これは、試合後のロッカールームのラジオから流れてきて、白人選手と黒人選手の心をひとつにする文字どおり、チームをまとめる音楽であった。若き日のライアン・ゴズリングなどの姿が見える。