第27回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が9月30日、東京・港区の虎ノ門ヒルズで行われ、コンペティション部門に出品される15タイトルが発表された。会見には 邦画で唯一のコンペ部門出品を果たした「紙の月」を手がけた吉田大八監督、今年のフェスティバル・ミューズを務める女優の中谷美紀らが駆けつけ、開幕まで1カ月を切った同映画祭の成功に期待を寄せた。フェスティバル・ミューズとして映画祭を彩る中谷は、「映画人であると同時に、いち映画ファン。映画祭を通して、映画人とお客様、さらに国境を超えた映画人同士の交流が深まることを心から祈っている」と抱負のコメント。過去に出演した数作品が特別招待されたことがあり、「19歳のときに初めて主演した『BeRLiN』を渋谷Bunkamuraのオーチャードホールで上映していただき、とてもうれしかった。いつかはコンペティション作品をもって、レッドカーペットを歩くのが夢です」と瞳を輝かせた。前作「桐島、部活やめるってよ」で映画賞を席巻した吉田監督は、「勝負ごとは嫌いじゃないので、存分に楽しめそう」と“日本代表”として武者震い。晴れの国際舞台に「ぜひ、映画を見ていただいた海外の皆さんと話してみたい」と語った。映画は女優の宮沢りえが約7年ぶりに映画主演を果たし、平凡な主婦から横領犯へと転落するヒロイン役で新境地を開拓。吉田監督は「女優として内面にもっているものを、この映画のためにすべて出し切ってくれた」と宮沢の熱演をたたえた。今年のコンペティション部門は、92の国と地域から計1373作品がエントリーされ、厳正な予備審査を経た15本を上映し、栄えある最高賞・東京グランプリ(東京サクラグランプリから名称変更)が争われる。コンペティション国際審査委員長に就任したのは、最新作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が本年度の全米興収ナンバー1を記録したジェームズ・ガン監督。イ・ジェハン(映画監督)、ロバート・ルケティック(映画監督)、エリック・クー(映画監督)、デビー・マクウィリアムズ(キャスティング・ディレクター)、品川ヒロシ(映画監督/芸人)が審査委員を務める。また、比類なき感性でサムライのごとく、時代を切り開く革新的な映画を世界に発信し続ける映画人の功績をたたえる「SAMURAI(サムライ)」賞が新設され、第1回受賞者として、北野武(映画監督)、ティム・バートン(映画監督)に同賞が贈られることが決定した。第27回東京国際映画祭は10月23~31日、六本木ヒルズ、TOHOシネマズ日本橋ほかで開催。映画祭チケットは、10月11日からticket boardで発売される。詳細は下記まで!映画.comhttp://eiga.com/news/20140930/12/