自主制作の映像ユニット「群青いろ」で活動を続ける高橋泉監督に、東京フィルメックスで初披露された新作『ダリー・マルサン』や「群青いろ」の今後についてなどお話をうかがった。耳がないからだるまさん、から転じて付けられた「ダリー・マルサン」という子供時代の呼び名をなぜか気に入って自ら名乗る、聾唖のペット探偵・ダリー。彼女の元に、2年前に逃がしたインコを探してくれと訳ありな依頼人がやってくる。また動物を無惨に殺す「キラー」の出没もペット探偵事務所を騒然とさせる……。自主制作の映像ユニット「群青いろ」で活動を続ける高橋泉監督の新作『ダリー・マルサン』は、驚きの多い作品だった。それまでの等身大の世界からフィクショナルなものへと飛躍が見られ、映像の美しさや音の迫力も増して、持ち味であった常連俳優の演技アンサンブルはひときわクリアに発揮される。そして一見バラバラな出来事が、幸せをもぎ取られる者たちの声にならない叫びで繋がれる緻密な群像劇に、またも強く心を揺さぶられた。1作ごとに進化を遂げてきた「群青いろ」作品の中でも本作の躍進ぶりは劇的なものに感じられ、その背景を伺うべく、脚本執筆のお仕事で多忙な高橋監督に、初披露された東京フィルメックスの会期終了後あらためて取材の場を設けていただいた。本作だけではなくこれからの「群青いろ」についても明るい展望がお聞きできて、とても嬉しい取材となった。(取材:深谷直子)詳細は下記よりチェックイン![intro]http://intro.ne.jp/contents/2015/01/10_1921.html